黙夫の詩の菜園 言葉の収穫

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コンクリートと梅干し

こんなところまで来るんじゃなかった
虚空の失望にふきさら・・・・されて
憧れだけをよすが・・・にするから
いけないのだ
何もかもをかなぐり・・・・捨てて
あるべき場所を飛び出したのに
たどり着いたのは
ぼくとつ・・・・とした無意味な街だった
コンクリートと梅干ししかない
こんなところが
ぼくがぞんだ・・・・場所だったのか…?
もう家はないというのに
どうやって生きていけばいいのか
いや、どうやってしね・・ばいいのか
夜空を見上げても
星ひとつありはしない
またたいているあれ・・は梅干しの種だ
希望は全部、よいかなた・・・
はじけ飛ぶそよ・・かぜがほおにあたって
とにかく痛い
ゆいいつ・・・・、持ってきたのは一冊の本
数学の歴史の本
もうこれしかない
コートにくるまり・・・・、硬いコンクリート
うずくまって本を読む
そうして数学の歴史をなんべん・・・・も繰り返し
ぼくはすうのひとつとなるのだ
π のそば・・で眠れる日を夢見て